横断幕や展示会用の幕を準備したいけど、屋外で使うから丈夫で雨風に強い素材を選びたい。そんなときにターポリンは役立ちます。ターポリンは耐久性や耐水性、防汚性が高いので、特に屋外での使用におすすめです。この記事ではターポリンの特徴を詳しく解説するとともに、ターポリンの種類やメリット・デメリットについて紹介します。
ターポリンとは
ターポリンとは、ポリエステル製やナイロン製の布にやわらかな質感の合成樹脂をコーティングして作った、三層構造の生地のことです。ふつうの布に比べると雨や風に強く、さらに防汚性もあるため、特に屋外での使用に適した生地としてさまざまなシーンで重宝されています。その耐久性や防水性の高さから、釣りやキャンプなどアウトドア用のバッグにも採用されている素材です。ちなみにターポリンのルーツは、英語の「tarpaulin(日本語訳で防水シート)」。もともとは船の現場で使われており、当時は布にタールを塗り込んで防水性を持たせ、船用の防水シートや水兵たちの上着として用いていたそうです。
ターポリンの耐久性
ターポリンは布に合成樹脂がコーティングされているので、耐久性に富んでいるという特徴があります。たとえば単なる布だと雨風にさらされると劣化が進んでしまいますが、ターポリンは布の両面が樹脂で挟まれているので非常に長持ちです。そのため工事現場やテント、スポーツ観戦時の横断幕、学校の懸垂幕など、特に屋外での長期使用を目的に使われています。なお耐用年数は、商品によりますがおよそ2~5年です。さらにターポリンの防汚性も大きな特徴のひとつです。汚れが付きやすい工事現場や、雨風にさらされやすい屋外テント、懸垂幕には最適の素材と言えるでしょう。多少の汚れなら水で濡らした雑巾などで軽く拭くだけで取れるので、お手入れも簡単です。
ターポリンは印刷に最適
ターポリンの持つもうひとつの特徴が、印刷の鮮やかさです。布と比べると発色がいいので、横断幕や懸垂幕だけでなく、飲食店の店頭幕やイベント会場の幕など人目を惹きたい場面でとても役に立ちます。
ターポリンの主な用途
ターポリンは高い耐久性や防水性、防汚性を持っているので、屋外を中心にさまざまなシーンで活用されています。ここからはターポリンがよく使われている例をいくつか紹介します。
建築現場の養生シート
建築現場では壁や建具などを汚れから守るために養生シートが使用されますが、この養生シートにターポリンが使われています。過酷な建築現場では高い耐久性も求められるため、ターポリンが最適な素材というわけです。
横断幕
スポーツ観戦時によく見かける横断幕ですが、これにもターポリンが使われています。「横断幕といえば布なのでは」と思われるかもしれません。確かに布製の横断幕も多いですが、実は布製の横断幕は「雨に弱い」という点があります。布製の横断幕は雨に濡れると水を含んで重くなり、さらにシミや汚れになりやすいからです。このようなときに、防水性の高いターポリン製の横断幕は重宝します。
懸垂幕
横断幕は横に長い幕ですが、ここで紹介する懸垂幕とは縦長の幕です。学校や役所などの壁に「祝!インターハイ出場」や「オリンピック金メダルおめでとう」などの垂れ幕を見たことがあるという人がいるかもしれません。あれが懸垂幕と呼ばれるものです。懸垂幕は屋外の壁に設置することが多く、さらに比較的長期間に渡って掲げられるので、耐久性があるターポリンが使われます。
飲食店の店頭幕
飲食店の店頭に、美味しそうなメニューや店名が書かれた幕を見かけたことはないでしょうか。ターポリンは発色がよく、食べ物をとても美味しそうに印刷することができるので、飲食店の店頭幕としてもよく使われるのです。もちろん雨風にさらされやすい軒先に設置するので、防水性や耐久性の高さも選ばれる要因になっています。
イベント会場のテントや幕
ターポリンはイベント会場のテントや幕の素材にもよく使われています。ターポリンの中には光沢が施されたものもあるので、このような種類のターポリンをイベント用の幕として使用すると、注目を集めやすいという特徴があります。写真なども綺麗に印刷できるので、展示会などで人目を惹きたいときなどに重宝するでしょう。
ターポリンの種類
ターポリンには使用する用途や設置する場所などの違いに対応できるように、さまざまな種類があります。
通常のターポリン
ポリエステル製の布の表面を合成樹脂でコーティングした、基本となるターポリンです。耐久性や防水性、防汚性が高く、また印刷時の発色がいいので、建築現場からイベント用の広告まで、さまざまなシーンで幅広く用いられています。なお飲食イベントなど防炎性が求められる場面では、防炎加工が施されたターポリンもあります。用途は、横断幕や懸垂幕、店頭幕、展示会用幕など多岐に渡ります。
メッシュターポリン
ターポリンにメッシュ加工を施して空気の通り道を作ったのが、メッシュターポリンです。工事現場や屋外の大型広告など、高所に設置する際には常に強い風にさらされます。メッシュ加工を施すことで風の逃げ道を作り、強風下でも耐えられるような素材になっています。
グロスターポリン
通常のターポリンにグロス(光沢・ツヤ)を与えたものをグロスターポリンと呼びます。光沢を与えることで印刷が映え、視認性が高まるので、たとえば料理の写真を印刷した店頭幕や人物写真を印刷したタペストリーなどに役立ちます。
遮光ターポリン
基本のターポリンを二枚重ねにし、さらにその間に黒い布を挟んで作っているのが遮光ターポリンです。その名のとおり光を通しにくいので、たとえば表と裏とで違う印刷でも透けて重なることがありません。また日よけ幕としても活用されます。
不燃ターポリン
ガラス繊維を使用して不燃認定を受けたターポリンです。火災などが原因で火種がターポリンに触れた際、一定時間に渡って火が貫通するのを防ぐことができます。ガソリンスタンドや避難通路、防火区画、その他消防から指示のあった場所などに設置する間仕切りカーテンが主な使用用途です。
ターポリンのメリット・デメリット
ここまでターポリンの具体的な特徴や主な用途について紹介しました。ここからはターポリンのメリットとデメリットについて解説します。
ターポリンのメリット
ターポリンのメリットは、とにかく丈夫で水に強く、さらに汚れにも強いという点です。また印刷が色鮮やかなので、現場の養生から広告物まで幅広く使うことができます。ちなみにターポリンの表面に使用している合成樹脂はやわらかな素材なので、収納する時には簡単に巻いて小さくすることが可能です。さらにシワになりにくいという特徴もあるので、屋外での長期使用だけでなく、保管にも適した生地と言えるでしょう。なお保管する際には印刷面を内側にして巻いておくと、日光による焼けや劣化を抑えることができます。
ターポリンのデメリット
ターポリンはとてもメリットが多い素材ですが、一方で重いというデメリットがあります。これは耐久性などを出すために三層構造にしているのが原因です。ターポリンは重量があるので、長尺物を頻繁に持ち運びをする場面には適さないかもしれません。たとえばスポーツ観戦の横断幕としていろんな場所に持ち運ばなければならない場合には、布製が適していると言えるでしょう。
\まとめ/
ターポリンはとても丈夫なだけでなく雨や汚れにも強いので、懸垂幕や店頭幕など、屋外での長期使用にとても重宝する素材です。さらに印刷したときに色が綺麗に生えるので、広告物として人の目を惹くのにも役立ちます。ターポリンはメッシュタイプやグロスタイプなど種類が豊富にあるので、用途や使う場所に合わせて選ぶようにしましょう。
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