ターポリンを開封したときに漂う、あの独特なビニール臭。「この匂いは体に悪いのでは?」「どうやったら消せるの?」と気になったことはありませんか。
この記事では、匂いの原因や人体への影響についてわかりやすく解説するとともに、ご家庭でできる安全な匂いの消し方を紹介します。匂いが気になっている方は、ぜひ参考にしてください。

なぜ匂うの?ターポリン特有の臭いの原因とは
ターポリンの素材そのものに含まれる化学物質と、印刷などの加工工程で使われる成分が匂う原因です。ここでは、その2つの大きな原因について詳しく解説します。
可塑剤(かそざい)の影響で発生するビニール特有の臭い
ターポリンの主原料は、塩化ビニル樹脂(PVC)です。この塩化ビニル樹脂は本来、硬いプラスチックですが、横断幕やテント生地として使うためには柔らかくしなやかにする必要があります。そのために加えられるのが「可塑剤」という添加物です。
この可塑剤が空気中に少しずつ揮発(気化)することで、私たちが感じる「ビニール臭」が発生します。特に、新品の状態では可塑剤の揮発量が多いため、匂いを強く感じやすくなります。これは、新しいビニール傘や浮き輪などと同じ原理です。
時間とともに揮発が進むと、匂いは自然と薄れていきます。
印刷に使われるインクや溶剤の匂い
横断幕や懸垂幕として使用されるターポリンには、多くの場合、文字やデザインが印刷されています。この印刷工程で使われるインクや、インクを定着させるための溶剤(有機溶剤)も、匂いの原因となります。
特に、屋外広告でよく用いられる「溶剤インク(ソルベントインク)」は、耐久性が高い反面、特有の化学的な匂いを発しやすい特徴があります。
印刷直後の製品や、ロール状に巻かれて密閉梱包された製品は、インクや溶剤の匂いがこもりやすく、開封時にシンナーに似た匂いを強く感じることがあります。
ターポリンの匂いは有害?まず知りたい人体への影響
ここでは、ターポリンの匂いの安全性と人体への影響について詳しく解説します。
通常の使用であれば健康へのリスクは低い
結論から言うと、一般的な使用環境において、ターポリンの匂いが直ちに深刻な健康被害を引き起こす可能性は極めて低いと考えられています。
国内で製造・販売されている多くのターポリン製品は、人体に影響が出ないよう安全基準に基づいて作られています。匂いの成分は時間とともに空気中に揮発していくため、適切に換気を行えば、濃度は自然に低下していきます。
屋外の横断幕や工事現場の養生シートなど、風通しの良い場所で使われる場合は特に心配する必要はありません。屋内で使用する場合でも、設置初期にしっかりと換気を行うことで、健康へのリスクは大幅に軽減できます。
化学物質に敏感な方は要注意
ほとんどの人にとっては問題のない微量な化学物質でも、化学物質過敏症やアレルギー体質の方は反応してしまうことがあります。頭痛、めまい、吐き気、目や喉の痛みといった、いわゆるシックハウス症候群に似た症状が現れる可能性もゼロではありません。
もしターポリン製品を設置した部屋で体調に異変を感じた場合は、直ちに使用を中止し、窓を開けて十分に換気を行ってください。
症状が改善しない場合は、専門の医療機関に相談しましょう。
赤ちゃんやペットがいるご家庭では気を付けよう
体の小さい赤ちゃんやペットは、大人に比べて化学物質の影響を受けやすい傾向があります。また、床に近い場所で過ごす時間が長いため、空気より重く床付近に溜まりやすい一部の揮発性有機化合物を吸い込んでしまうリスクも高まります。ペットがターポリンを舐めたり、かじったりしないよう注意も必要です。
赤ちゃんやペットのいるご家庭でターポリン製品を使用する際は、特に以下の点に配慮しましょう。
- 新品は、まず屋外やベランダで数日間陰干しし、十分に匂いを飛ばしてから室内に持ち込む。
- 設置後も、こまめに換気を行う。
- 赤ちゃんやペットが直接触れたり、口に入れたりできない場所に設置する。
少しの工夫で、ご家族や大切なペットが安心して過ごせる環境を保つことができます。
今日からできる!ターポリンの匂いを消す簡単な方法
ここでは、ターポリンの素材を傷めることなく、ご家庭で簡単にできる匂いの消し方をご紹介します。正しい方法で対処して、快適にターポリンを使用しましょう。
これはNG!ターポリンを傷める間違った匂い対策
匂いを早く消したい一心で、間違った方法を試してしまうと、ターポリンの生地を傷つけたり、変色させたりする原因になります。特に以下の方法は素材の劣化に繋がるため、絶対に避けてください。
| NGな方法 | 素材を傷める理由 |
| 熱湯をかける・ドライヤーの熱風を当てる | ターポリンの主成分である塩化ビニルは熱に弱く、高温に触れると変形したり、表面が溶けてベタついたりする可能性があります。 |
| シンナー・ベンジン・アルコールなどの有機溶剤で拭く | 表面のコーティングや印刷されたインクを溶かしてしまいます。色落ちや生地の劣化を招く原因となります。 |
| 硬いタワシや研磨剤入りのクレンザーでこする | 表面に細かい傷がつき、光沢が失われます。また、傷ついた部分から汚れが入り込みやすくなり、カビの発生にも繋がります。 |
風通しの良い場所で陰干しして匂いを飛ばす
最も基本的で安全、かつ効果的な方法が「陰干し」です。ターポリンの匂いの原因である可塑剤や溶剤は揮発性のため、風に当てることで自然に気化して匂いを飛ばすことができます。
方法はとても簡単で、ターポリンを広げて風通しの良い場所に干すだけです。ポイントは、直射日光を避けること。紫外線は生地の劣化や色あせの原因になるため、ベランダの屋根の下やカーポート、室内であれば窓を開けて風が通る場所に干しましょう。匂いの強さにもよりますが、数時間から2〜3日程度干しておくと、気になる匂いは大幅に軽減されます。
重曹や中性洗剤で表面を拭き取る
陰干しだけでは匂いが取り切れない場合や、より積極的に消臭したい場合には、表面を拭き取る方法が有効です。ご家庭にあるもので簡単に行えます。
重曹を使った拭き掃除
消臭効果のある重曹は、ターポリンの匂い取りにも役立ちます。以下の手順で試してみてください。
- 水100mlに対して小さじ1杯程度の重曹を溶かし、重曹水を作ります。
- 柔らかい布やマイクロファイバークロスに重曹水を染み込ませ、固く絞ります。
- ターポリンの表面を、ゴシゴシこすらず優しく拭き上げます。
- 拭き終わったら、きれいな水で濡らして固く絞った布で、重曹が残らないように水拭きします。
- 最後に乾いた布で水分を完全に拭き取って完了です。
中性洗剤を使った拭き掃除
食器用洗剤などの中性洗剤も使用できます。ただし、洗剤成分が残るとベタつきの原因になるため、すすぎ拭きを徹底することが重要です。
- 洗面器などにぬるま湯を張り、中性洗剤を数滴垂らして薄めます。
- 柔らかい布を浸して固く絞り、ターポリン全体を優しく拭きます。
- 洗剤成分が残らないよう、きれいな水で固く絞った布で何度も水拭きを繰り返します。
- 乾いた布で水分をしっかりと拭き取ります。
どちらの方法を試す場合も、まずはターポリンの目立たない端の方で試してみて、変色や変質が起きないか確認してから全体に行ってください。
Q&A|ターポリンの匂いに関するよくある質問
ターポリンの匂いについて、多くの方が抱く疑問にお答えします。保管方法や製品選びの参考にしてください。
長期保管したターポリンの匂いがカビ臭いのはなぜ?
ターポリン自体は防水性が高くカビにくい素材ですが、長期間保管しているとカビ臭くなることがあります。その主な原因は、表面に残った汚れと湿気です。
屋外で使用した際の泥やホコリ、水分を十分に拭き取らずに畳んで保管すると、湿気がこもり、付着した有機物を栄養源としてカビや雑菌が繁殖してしまいます。これが、カビ特有の不快な匂いの元となります。
長期保管する際は、必ず中性洗剤などで表面の汚れをきれいに落とし、完全に乾燥させてから、風通しの良い冷暗所で保管するようにしましょう。
匂いが強いのは安物だから?国産や品質表示が明確な製品を選ぶべき?
一概に「価格が安いから匂いが強い」と断定はできませんが、製品の品質と匂いには関連性があると考えられます。匂いの主な原因である可塑剤やインクの溶剤は、使用される原料の種類によって匂いの強さが異なります。品質管理が徹底されている製品や、安全基準(例:RoHS指令対応など)を満たしている製品は、使用する化学物質にも配慮がなされているため、匂いが比較的少ない傾向があります。
特に、屋内で使用する場合や、小さなお子様、ペットがいるご家庭、化学物質に敏感な方がいる環境では、価格だけでなく、国産品であるか、あるいは成分や安全基準に関する表示が明確な製品を選ぶことをおすすめします。信頼できるメーカーから購入することも、安心して使用するためのポイントです。
環境に配慮されたエコターポリンってなに?
エコターポリンとは、従来の塩化ビニル(PVC)製ターポリンの代替として開発された、環境負荷の少ない素材で作られたシートのことです。主にポリオレフィン系の樹脂などが使用されており、燃焼時に有害なダイオキシン類が発生しない、あるいは発生を抑制できるという大きな特長があります。
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一般的なターポリンとの違いを以下にまとめました。
| 項目 | エコターポリン | 一般的なターポリン(塩ビ製) |
| 主原料 | ポリオレフィン系樹脂など | 塩化ビニル(PVC) |
| 環境負荷 | 焼却時に有害物質が発生しにくい | 焼却条件によりダイオキシン類が発生する懸念 |
| 重量 | 軽量な製品が多い | 比較的重い |
| 匂い | 素材由来の匂いはあるが、塩ビ特有のツンとした匂いは少ない傾向 | 可塑剤によるビニール特有の匂いが強い場合がある |
環境問題への関心の高まりから、企業のイベントやSDGsを推進する活動などで積極的に採用されています。匂いの面でも、塩ビ特有の匂いが苦手な方にとっては選択肢の一つとなるでしょう。
まとめ
ターポリン特有のビニール臭は、可塑剤や印刷インクなどが原因で発生します。通常の使用で人体に大きな害はありませんが、敏感な体質の方や赤ちゃん・ペットのいる環境では換気や陰干しといった工夫が安心につながります。もし匂いが強く気になる場合は、風通しの良い場所で陰干ししたり、重曹水や中性洗剤でやさしく拭き取ったりする方法が効果的です。ぜひ今回ご紹介した方法を取り入れて、匂いのストレスを減らしてみてください。
ターポリンシートの購入をご検討中の方や、デザイン・設置についてもっと詳しく知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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